導入
お疲れ様です、薬剤師きたくんです。
今日は、腰のトラブルの代表格、「腰椎椎間板ヘルニア」を漢方ではどう考えるのか?というテーマでお話ししていきます。
「ヘルニアって西洋医学の話じゃないの?」って思った方もいるかもしれませんが、実は漢方ではちゃんと“漢方的な見立て”があるんです。
今回も、「漢方って面白いな」「自分の体質に合ったケアをしてみたいな」って思えるような内容を目指して、わかりやすくお伝えします。
本題
◆ そもそも漢方での見方:「痹証」と「腰痛」
西洋医学では、椎間板の突出が神経を圧迫して痛みやしびれが出るという説明ですが、漢方では「痹証(ひしょう)」や「腰痛証(ようつうしょう)」という考え方を使います。
「痹(ひ)」は“つまる”という意味で、気血の流れが滞った状態を指します。
そこに風邪(ふうじゃ)・寒邪(かんじゃ)・湿邪(しつじゃ)といった「外邪(がいじゃ)」が体に入り込むと、経絡をふさいで痛みやしびれが出るとされているんです。
また、ヘルニアのような慢性的な症状には「腎虚(じんきょ)」も重要なキーワードになります。腎は腰を支える基本的なエネルギー源で、加齢や疲労で弱ると腰の支えが効かなくなってしまう。
◆ 証別のタイプと漢方薬
ここからは、タイプ別にどんな漢方薬が使われるか見ていきましょう。
①【寒湿阻絡(かんしつそらく)タイプ】
腰が「冷えると痛む」「重だるい感じがある」人に。
▶️ 代表処方:
- 苓姜朮甘湯
- 当帰四逆加呉茱萸生姜湯
②【瘀血阻絡(おけつそらく)タイプ】
痛みが「刺すよう」「ずっと同じ場所が痛む」場合。
▶️ 代表処方:
- 疎経活血湯
- 桂枝茯苓丸
③【腎虚タイプ】
「慢性のだるい痛み」「冷えやすい」「足が弱く感じる」方に。
▶️ 代表処方:
- 八味地黄丸
- 牛車腎気丸
- 独活寄生丸
④【気血両虚タイプ】
「疲れやすい」「顔色が悪い」「腰痛が続く」タイプ。
▶️ 代表処方:
- 十全大補湯
- 補中益気湯
◆ 生活でのケアも超重要!
薬だけでなく、生活養生も漢方では大事です。
- 腰を冷やさない(腹巻・カイロ・温灸)
- 散歩や太極拳など、やさしい運動を習慣化
- 体重管理で腰への負担を減らす
- 長時間の座りっぱなしを避けて、適度にストレッチ
おわりに
今日のポイントを簡単にまとめると:
✅ 腰椎椎間板ヘルニアは漢方では「痹証」や「腎虚」などで考える
✅ タイプ別に漢方薬が違うので、自己判断よりプロに相談がベター
✅ 温める・動かす・補うの3軸でケアするのがポイント!
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それでは、今回も最後まで聞いていただきありがとうございました!
また次回お会いしましょう〜!