導入:
お疲れ様です、薬剤師きたくんです。
今日は「葛根湯(かっこんとう)が合わない時にどうするか?」ってテーマでお話しします。
風邪をひいたとき、「とりあえず葛根湯飲んどこか~」っていう人、けっこう多いと思うんですけど、実は葛根湯が合わないケースって意外と多いんですよ。
今回は、そんなときの代案として使える漢方薬を、5パターンに分けてご紹介します。
それぞれタイプが違うので、「あ、自分これかも」って当てはめながら聞いてもらえると嬉しいです!
本題:
① 喉が痛くて赤く腫れているタイプ
まず、かぜの初期でも「喉が赤く腫れて痛い」っていうとき。
こういう時に葛根湯を使うと悪化することがあります。なぜなら葛根湯は「温める薬」だから。
この場合は、「冷やす系」の漢方、たとえば 銀翹散(ぎんぎょうさん) や 駆風解毒湯(くふうげどくとう) を選びます。
喉の炎症が強いときは、体を温めるよりも熱を冷まして炎症を鎮めた方がいいんですよね。
② 胃がむかむか、胸や脇が張るタイプ
次は、風邪が数日続いて、なんとなく「胃がムカムカする」「胸や脇が締め付けられる感じがする」ってパターン。
これは漢方でいう半表半裏(はんぴょうはんり)証の可能性があります。
このタイプには、柴胡桂枝湯(さいこけいしとう) や 小柴胡湯(しょうさいことう) が合うことが多いです。
体の表面じゃなくて、ちょっと奥に入ってしまった風邪に対応する処方です。
③ 高齢者や虚弱な人で寒くてたまらないタイプ
布団に入っても寒くて寒くて、手足が冷えきってるような方。
この場合は、葛根湯だとパワーが足りなかったり、逆に負担になったりします。
おすすめは、麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)。
これは体の奥からしっかり温めて邪気を追い出すタイプの薬です。力技で温める処方なので、寒気がなくなったら早めにやめるのがポイント。
④ 寒気があるけど汗がジトっと出ているタイプ
「寒いけど汗が少し出る」…これ、葛根湯の対象ではないんです。
このタイプは体力が少し弱い証拠で、**桂枝湯(けいしとう)**の出番です。
ちなみに、コンビニで売ってる栄養ドリンクにも桂枝湯ベースのものがあるので、夜中にドラッグストアが開いてないときは応急的にそれもアリ。
⑤ 風邪が治ったのに咳だけ続いているタイプ
これは体力が消耗して、回復しきってない状態。
体力を補う 補中益気湯(ほちゅうえっきとう) や、乾いた咳が続く場合は 麦門冬湯(ばくもんどうとう) を使います。
ただ、あまりに長引く咳の場合は、「咳喘息」などの可能性もあるので呼吸器科の受診も忘れずに!
まとめ:
今日は、「葛根湯が合わない時の5つのパターン」と、それぞれに合う漢方薬を紹介しました。
もう一度まとめておくと…
- 喉が赤く痛い → 銀翹散、駆風解毒湯
- 胃がむかむか → 柴胡桂枝湯、小柴胡湯
- 高齢・虚弱で寒気が強い → 麻黄附子細辛湯
- 寒気+汗 → 桂枝湯
- 咳が続く → 補中益気湯、麦門冬湯
おわりに
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では、今回も最後まで聞いていただきありがとうございました。
また次回の配信でお会いしましょう!