導入:
お疲れ様です、薬剤師きたくんです。
今日は「ズキズキする頭痛に効く漢方薬」について、ちょっと専門的だけど分かりやすくお話していきます。
最近、目を酷使したり、パソコン作業が続いたあとに「こめかみがズキズキ痛む」っていう頭痛を訴える方、多いんですよね。こういうとき、漢方でアプローチするとすごく楽になることがあります。
今回想定する場面
A: 頭が痛いんです。
B: どのあたりが痛みますか?
A: こめかみですね。
B: どんな痛みですか?
A: ズキズキ拍動するような感じです。
B: いつから?何かきっかけは?
A: 2日前からで、ずっとパソコン作業してました。
B: 他に気になる症状は?
A: 目がすごく疲れてて、肩もカチカチです。
B: なるほど。全体の状態から見て、「釣藤散(ちょうとうさん)」が合いそうですね。
ここでポイントになるのが、「どのあたりが、どう痛むのか」「何がきっかけか」「他にどんな症状があるか」ってとこ。
① 証の見立て:
- 痛む部位:こめかみ → これは「肝経」の流れに関係。
- 痛みの性状:ズキズキ拍動する痛み → これは「肝陽上亢(かんようじょうこう)」とか「内風」によるもの。
- きっかけ:長時間のパソコン作業 → 肝の「陰」が消耗されてバランス崩れる。
- 目の疲れ・肩こり → これも「肝陰不足」や「肝気鬱結(かんきうっけつ)」のサインです。
② 漢方的な読み解き方:
漢方で「肝は目をつかさどる」っていう考え方があります。
長時間の画面作業で目を使いすぎると、肝の「陰血」が消耗して潤いがなくなってしまう。これが「肝陰不足」。
さらに肩がこるってことは、気の巡りが悪くなってる証拠。これは「肝気鬱結」って言って、ストレスとかで肝の働きが停滞している状態。
この2つが合わさると、「肝陽」が暴走して、ズキズキする拍動性の頭痛になりやすいんです。
③ だから、釣藤散(ちょうとうさん)
この方剤、何がスゴいかっていうと…
- 釣藤鈎:神経を落ち着けて、過剰な興奮を抑える
- 菊花:目の疲れを軽減する
- 麦門冬:潤いを補って陰を補う
- 陳皮・半夏:ストレスで詰まりがちな気を巡らせる
- 茯苓・人参:脳のむくみやぼんやり感を解消、体力も底上げ
- 石膏・生姜・甘草:熱感や冷えのバランスを整える
つまり、「頭がズキズキ、目はしんどい、肩はカチカチ」みたいな現代人にぴったりなんですよ。
④ 注意点:
- 長期で飲み続けると、逆に潤いを消耗することもあるから、様子を見て期間は調整してね。
- 降圧薬と一緒に飲んでる場合は、血圧が下がりすぎることもあるから注意。
まとめ:
✅ 頭痛は「どこが」「どう痛むか」で証を見極める
✅ ズキズキ・こめかみ・目の疲れ・肩こり → 肝陽上亢+肝陰不足+肝気鬱結
✅ このタイプには「釣藤散」がハマりやすい!
おわりに
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